日も沈めばすっかり涼しくなり、いよいよもって秋の到来を
ひしひしと感じさせる今日この頃。喧しい蝉の鳴声も途絶え、
今では鈴虫が清らかに平和な街のBGMを奏でているのみ。
ふと空を見上げると、金色の満月が輝く綺麗な夜空。
その月の下で長閑に暮らす俺のような人間がいれば、
内戦で荒れる国で耐えることのない恐怖と戦う誰かがいる。
だが月は、誰に対しても平等にその美しい姿を曝け出す。
それはとても優しく、とても残酷だ。
だから俺は、今日も祈る。
"俺の"明日が、平和でありますように。
俺は俺の為にしか、生きられないから。俺の幸せしか、願えないから。
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