2006年10月21日

孤立した世界の境界線視認実験と内部情報の奔流を観測する



「しょうがないよ」

夏の終わりに出会った年上の女の人は、俺の長い話を
聞き終わった後にただ一言だけ、そう言った。

長い間、俺の中で答えの出なかった疑問に対して
いとも簡単に解答を提示してみせたその人は、
久しぶりに出会った俺よりも"上"の住人だった。

人と人は分かり合う事など出来ない。
ただ、重なった世界に同情するだけ。

So, I'm looking for anyone can see my world.




水曜日の話。

AM 7:30。
前の晩にセットしていたiTunes Alarmが起動、
M3からJazzが流れ出すと同時に俺は目を覚ました。
しばらく音楽に聴き入ってから、洗面所で洗顔。
薬缶を火にかけてーIHなので火ではないがー、
今日は何を着ようかとぼんやりした頭で考える。

シャツに腕を通しながら、薬缶の笛の音でお湯が湧いた事を確認。
豆を挽いて(今日はドミニカにしよう)、CHEMEXで珈琲を淹れる。
マグでとびきり濃い珈琲を飲みつつ食パンをトースターにぶち込んで、
残った珈琲を学校で飲む為にタンブラーへ。焼き上がったトーストに
ジャムを塗りたくって口に頬張りながら、ラジオから流れてくる
俺の好きなAcoustic Alchemyの曲に耳を澄ます。

ドアを開けると、突き抜けるような秋の青空。
鞄を肩に掛け、BOSEのヘッドフォンを耳にかけながら
相棒に跨がって走り出す、BGMはJack Johnsonで。

いつもと変わらない、平日の朝。

 * * *

実験が早くに終わって家に帰り着いたのは午後四時過ぎで、
久しぶりに時間が出来たので豪勢に料理をしようと思ったが
財布の中身が虚数の領域に達していたので本日は冷蔵庫の残り物整理。

食器を洗いながらカレンダーを眺め、明日の予定を確認。
雑務を済ませた後にアンナ姉やんとぐだぐだ遊んでいた。
だいぶ左指も動くようにはなってきたのだけれど。

シャワーを浴びて、冷えたお茶を飲みながら読みかけの本を読む。
そろそろ眠たくなってきたので、Alarmをセットしてから電気を消す。

遠くなる意識の中で祈った。
明日も良い日になりますように。



木曜日の話。

もういい加減カフェイン中毒なんじゃないかというくらいに日がな珈琲ばかり
飲んでいる最近の俺なのだがこの日も朝に一杯、授業中にタンブラーで一杯、
帰ってから一杯、夕食の後に本を読みながら一杯、寝る前に一杯と合計五杯も
飲んでいたのだった。そろそろ謎の症状で死ぬんじゃないかと不安になってくる。

俺が変死したらまずはカフェイン過剰摂取による精神崩壊を疑って下さい。

この日はサッカーの練習試合の日であったのだが俺は左足が死んでいるので
家で安静にしていた、というか昼寝をしていたら夕刻にmatch氏から電話が。
何でもアメフト部がグラウンドを占拠しているから何とかしてくれという。
…何故俺が?

 # # #

なんとかなったらしい。
やれやれと溜め息をつきながら今日も残り物整理。炒飯を作ってみた。
やはり俺は母上の血を継いでいるらしく気合いとノリだけで飯を作っても
そこそこ食えるくらいにはなるようだ。下宿生には有り難い能力だよな。

アンナさんとしばし戯れた後に、就寝。



金曜日の話。

またもユルい朝を過ごした後に、雑務をこなしてから午後の講義へ。
金曜の講義は県の農林水産部から人がやってきて有り難くない話を
延々と喋り散らかして下さるのだがこの日は女性公務員がやってきて
PowerPointで退屈の極みを体現していた。究めるなよそんなもの。

思うに大学に入ってからPowerPointによるプレゼンテーションが
頻繁に行われており、恐らく社会でもそのようなプレゼンが主流
なのだろうが、これほど退屈なものもないよな。予定調和に沿った
見せ物ほどつまらないものもない。以前平野友康氏が、このような
下らないものを排除し、革新的なプレゼンソフトを作ると仰って
いたのだがアレはいつになったら出来るのだろう。

実はその話を読んでから俺も面白い、というかこの場合興味深い
プレゼンの方法論について考えていたのだが、結局のところ
スライドというのは資料に過ぎないのであって、資料の羅列について
発表者が説明を付け加える、最悪の場合それを読み上げるだけという
時間の無駄以外の何者でもないプレゼンはそのまま無駄なのだ。
スライドというのは話者を助けるための道具であるべきで、
話者がスライドを助けるというのはいかにも愚かしい。

その辺を踏まえると、あるべきプレゼンの姿というものが見えてくる気がする。
紙芝居を見せられて喜ぶのは就学前児童までだと俺は思うのだが。

そんな事を考えながら講義を聴いていたかというと、当然寝ていた。
講義中に寝るのは時間の無駄なので嫌いなのだが部屋が暗かったら
本を読む事も出来ないし、仕方ない。

講義が終わった後に三宮へ。久々にzono先輩と会う。
とある極秘プロジェクト推進の第一回会合だったのだが
どうにもzonoさんは忙しいらしい。まあ当然だろう。
とりあえず資料を預けて、冬頃の取りかかりを委託。

ちなみに落ち合ったスタバで、あろうことかzonoさんは

ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラキャラメルエクストラホイップキャラメルソースチョコレートチップチョコレートクリームフラペチーノ

を注文していた。

061021-155534.jpg
click to view.デカいなオイ

その後、バイト。ビミョーに忙しい金曜日。
案の定兄貴やシェフは俺の左膝を重点的に狙ってきやがった。

この日、何故かまたしても不可解な経緯で麦酒杯が割れてしまう。
何でまた俺が?と嘆く俺に対して、兄貴が罰ゲームとして持ってきたのは
何故か大量に冷凍庫にあったチョコレートクレープ四袋連続完食。


吐きそうになりながら喰った。
もうクレープなんざ見たくもない。




土曜日の話。

朝起きてから、洗濯や掃除、部屋の片付けなどの家事を片付ける。
…どんどん敏腕主夫になっていく自分が怖い。

本日も夕刻からバイト。今日は天気がよいから忙しくなりそうだ。
明日は南港フリマに出かけた後に夜中からシェフの家でクラシコを
観戦して、そのまま月曜の朝の講義に出るつもりなので体力が持つか
心配なのだが。誰か疲労に効きそうなマッサージしてくれ。



"Nobody can see my world"

世界観。
個人の価値観によって形成される人生観とでも呼ぶべき概念は
過去・個人的体験によって得た後天的性格や趣味嗜好に反映され、
その個人を"象徴"するもの、つまり"記号"となる。

人にはそれぞれの世界が存在し、同時に他人の世界に介入する事は出来ない。
従って他人とコミュニケーションを取る際には、対象となる人の世界と、
自らの世界において重複している部分が存在する必要があるため、
つまり相容れない世界に住んでいる人間同士は交流する事は出来ない。

"世界"は三次元方向以外への広がりもまた存在し、可視化する事は困難だ。
しかし妥協によって擬似的に自らの世界を他の世界に寄せる事は可能であるが、
その際障害となるのが自我、ひいては自尊心と呼ばれるものである。

だから、プライドの高い人間は他と交流する事が出来ない。
自らの世界を改変する事に誰よりも抵抗するから。

そんな人間に残された道は一つだけ。
"上"を目指して、ひたすら登り続ける事。

"...Can you see my world?"











あーだから頭のおかしい作者が書いた頭のおかしい本を読んでると
頭のおかしい文章しか書けなくなるんだよなーうはー。

最近無駄にややこしくてくどい事ばかり考えているので、
こんな文章ばかりですいません。一応意味はあるのですが
この文章の意味が分かるようになってしまったら貴方も立派な
社会不適合者☆俺と同類への道をまっしぐらです。気をつけましょう。



CL予選・バルサvsチェルシー観戦。
えーとドログバさん?あなた鬼ですか?

チェルシー強いな。これでシェバが爆発したらこの世の終わりだ。
サッカー界が真っ青になってしまう。

そもそもマケレレとエシエンがバリバリ活躍してるお陰で、
ランパードとバラックが生き生きしてんのよ。おまけに
ツートップがドログバとシェバじゃディフェンスする気も起きん。
そして後半になったら"一人早送り男"ことロッベン投入。
アホか。

バルサ、エトーの不在はやはり影響大ですね。
グジョンセンも巧いんだけど、一流止まり。怖さがない。
あとロニーが徹底マークに遭って全然動けてない。
メッシのドリブルでしか攻撃出来ないんじゃそりゃ防がれますよ。
大丈夫か?バルサ。

次はクラシコだ。



早くもサッカー欠乏症が。
膝治さねえとな…



それでは今週はこの辺で。
あでゅー!

posted by iNut at 16:31| バンクーバー ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
長げぇ(*≧m≦*)ププッ

でも読んでて面白いからね〜d(。ゝω・´)

バルサ VS チェルシー観たかったな;;

どっかに落ちてたり流れてたりしないかなぁ・・・w
Posted by シン at 2006年10月21日 19:40
このくらいの長さなら普通でしょうが。しかし面白いとか
言い出すようになると末期ですよ?

CLはそこらじゅうに落ちてますよ!
俺はそれよりセビージャ戦が見たい!
Posted by りー at 2006年10月21日 23:25
日本のスタバにもベンツィーサイズがあるとは思わなかった。基本的にトール派の俺には無理。

パワポ論>
話手がスライドを助けるようなプレゼンであっても、話術に自信の無い者が話すだけよりはマシだという説。もしくはテクノロジー社会ヨロシクに究極に面白いスライドであれば、話す必要性も無くなると信じてる、しないけど。究極のプレゼンを目指すという点に置いては、i can see your worldだな。
Posted by アキラ at 2006年10月22日 07:41
いや、なんていうかアレを飲むのって一つの勇気だと思う。

>Seeing *****
勢いで書いたらすげえテキストになっちまった!今に始まった事じゃないけど!

いや、プレゼンってもっとクリエイティブな行為だと思うのよ。
海外の企画会議とか見てたら滅茶苦茶刺激的じゃない?
そこはもう、国民性の問題だから追求してもしょうがないんだけどさ。

Posted by りー at 2006年10月23日 17:55
>バルサ
レアルにも負けちゃいましたねw
でもこれでバレンシアが!w

>ぱわーなんちゃらw
ってなんですkいえもちろん知ってますよええw
あれですよね会社の会議とかで使うやつ!w
スライドって紙芝居ですか?違いますよねごめんなさいw
Posted by ルイ×2 at 2006年10月24日 14:00
>ノリノリダビド
負けましたね…観戦経緯に関しては次の日記でw
バレンシア強い!これでリーガは混戦ですが
個人的にはアトレティコに頑張って欲しい。
アグエロー!

>PP/ぱわーぽいんと って何かRPGみたいだね
そうですそれですアレです電子紙芝居的なものです。
偉そうなこと言ってる割にじゃあお前がやれば幾分か
マシなのかというと全然そういうことはなかったり。
Posted by りー at 2006年10月24日 21:31
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